ASCOでの臨床試験結果について、誤解がないようと改めて記します。
2018年6月15日~ASCO(米国臨床腫瘍学会)において、その臨床試験の内容の結果発表がありました。
http://www.qlifepro.com/news/20180615/many-breast-cancer-patients-avoid-chemotherapy.html
オンコタイプDX検査はステージⅠ~Ⅲaまでの浸潤がん、エストロゲン陽性、Her2陰性、リンパ節転移1~3個。
21個の遺伝子で将来の再発などが判断されるというもののようです。
低リスク、中間リスク、高リスクと分類される。スコアは1~100まで。
その中の中間リスクと判断される(スコア11~25:ホームページにより数値が少し違うようです)の人たちは今までは抗がん剤が必要か必要でないかと検査をするもののようですが、結果的に、わからない、はっきりしないという状況があったみたいです。
オンコタイプDXは今は保険適用されていません。(45万)
そうすると、その判断をするためのものが困った状況を生むということがあったようです。
オンコタイプDX検査の有用性を検証した大規模臨床試験10273人、このうち、中間タイプという人々6711人を9年間追跡。
ランダムに「ホルモン剤単独」、「ホルモン剤に抗がん剤」の治療を割り当てそれらの治療を比較したところ、ほぼ同等という結果だったとのことです。
オンコタイプDX検査をしないで、結果だけを個々の状況に直接当てはめることは、違うだろうと思います。
その勘違いをしないようにしていただきたいと思います。
単純にはホルモン剤の治療の有効性ってあったのね~。。。と思いますけど。
今後は化学療法による副作用の心配がなくなるとの見解が示されていました。
厳密には、遺伝子検査をしないと臨床試験の結果は直接には当てはめることはできません。
例えば。。。リンパ節転移1個。抗がん剤治療をどうしようかと考える。低リスクと判定されると抗がん剤治療は必要ない。高リスクという判定がされると抗がん剤をしましょう。。。となる。中間リスクと判定されるとどっちにしたらよいかがわからない状態だった。それがこの度、臨床試験の結果がわかった。
「ホルモン剤単独」と「ホルモン剤+抗がん剤」の結果が同等となった、ということのようです。(抗がん剤を回避することができる:副作用の心配がなくなる)
実際には本人にとっては、検査をやってみないとわかりません。
オンコタイプDX検査45万円、
ほかにマンマプリント30万円(70種類の遺伝子検査:閉経の有無、ホルモン受容体陰性・陽性は問わない。事前採取されたものではなく新しい組織。)
オンコタイプDXは10年以内のリスク。マンマプリントは5年以内のリスク。
https://cancer.qlife.jp/breast/breast_feature/article98.html
(2011年11月25日初版発行の記事です。明石定子先生)
主治医ときちんと相談してくださいね。。。
文責:古山惠子